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2026年のヨーロッパ旅行ルール: 国境審査、観光税、観光客向け行動規制の新変更
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2026年のヨーロッパ旅行ルール: 国境審査、観光税、観光客向け行動規制の新変更
2026年、ヨーロッパは旅行規制の新しい段階に入ります。各国政府や地方自治体は、国境手続きを厳格化し、デジタル入国システムを拡大し、観光税を引き上げるとともに、オーバーツーリズムに対応するための措置を強化しています。
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旅行者にとっては、出発前の準備が増え、旅行中の費用が上がる可能性があり、現地ルールへの理解もこれまで以上に重要になります。以下では、2026年のヨーロッパ旅行を左右する主な変更点をわかりやすく整理します。
ヨーロッパでデジタル国境管理が拡大
EUのEESが本格展開へ
EUは2025年10月12日に、EESと呼ばれる出入国システムを開始しました。この段階的な導入は、2026年9月までに完了する見込みです。
従来のパスポートスタンプに代わり、シェンゲン圏の外部国境を通過するEU域外国籍の旅行者については、入国と出国がデジタルで記録されます。この手続きには、旅券情報、指紋、顔画像の登録が含まれます。
この制度は、アイルランドとキプロスを除くEU加盟国に加え、アイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタインにも適用されます。
EESの目的は、滞在超過者の把握、本人確認の強化、国境警備の向上です。ただし、移行期間中は一部の入国地点で遅延が発生する可能性があります。
ETIASは再び延期
EUの渡航情報・認証制度であるETIASは、当初EESに続いて導入される予定でしたが、現在は2026年後半まで延期されています。
導入後は、特定国のビザ免除対象旅行者がシェンゲン圏に入る前にオンラインで事前認証を申請する必要があります。元記事によると、多くの旅行者に対する手数料は20ユーロとなる見込みです。
この認証は、180日間のうち90日までの短期滞在を認めるもので、有効期間は3年です。
英国ETAの運用が厳格化
英国の電子渡航認証であるETAは段階的に導入されてきましたが、2026年2月から運用がより厳格になります。
現在、短期滞在でビザを必要としない85か国の訪問者は、英国入国前にデジタル渡航許可を申請する必要があります。申請費用は現在16ポンドで、最長6か月の滞在について2年間有効です。
EUと英国を組み合わせて旅行する人にとっては、出発前に追加の手続きが必要になることを意味します。
旅行コストは引き続き上昇
観光税の導入がさらに拡大
ヨーロッパ旅行は、制度面だけでなく費用面でもより負担が大きくなっています。近年、観光税は多くの目的地に広がっており、その流れは2026年も続きます。
元記事では、アイスランド、スペイン、ノルウェー、英国、そしてベネチアが挙げられており、宿泊税や訪問者料金は観光インフラ整備や混雑緩和のために活用されています。
また、ブカレストでも2026年に宿泊ベースの観光税が導入される見通しです。
こうした動きは、より持続可能で高付加価値な観光へと政策が移っていることを示しています。
短期賃貸規制で安価な宿泊が減少
複数の主要都市では、地域の住宅市場を守り、マスツーリズムの影響を抑えるため、短期賃貸への規制が強化されています。
Airbnb型の宿泊施設への制限は、パリやバルセロナなどで進められており、ブダペストでも中心部の第6区で新たな規制が導入されました。
旅行者にとっては、低価格の宿泊選択肢が減り、特に需要の高い都市部では宿泊費が上昇する可能性があります。
スキー旅行も高額化
冬の旅行も運営コスト上昇の影響を受けています。元記事によれば、スイス、オーストリア、イタリアの一部地域では、エネルギーや維持管理コストの上昇により、スキーパス料金が2021年比で大幅に上昇しています。
その結果、雪山リゾートでの休暇は予算重視の旅行者にとって以前より手が届きにくくなっています。
ヨーロッパ各地で観光客の迷惑行為への対応が強化
現地での行動ルールが厳格化
いくつかの観光地では、訪問者の行動そのものを対象とした新ルールが導入されています。
スペインでは、サン・セバスティアンがビーチでの喫煙を禁止する都市の一つとなりました。ポルトガルのアルブフェイラでは、ビーチエリア外で不適切な服装をした観光客に罰金を科す制度が導入されています。パルマでは、住民の苦情やインフラへの負担を受け、パーティーボートも禁止されました。
これらの措置は、人気観光地における生活環境の維持と迷惑行為の抑制を目的としています。
フランスは迷惑航空旅客への対応を強化
フランスでは、航空機内での迷惑行為に対する措置も強化されています。重大な規則違反や機内トラブルを起こした乗客は、最大2万ユーロの罰金や最長4年間の搭乗禁止処分を受ける可能性があります。
これは、目的地だけでなく移動中の行動に対しても、より厳しい姿勢が取られていることを示しています。
旅客の権利をめぐる議論は継続
航空旅客保護の強化については長年議論されていますが、EUレベルで最終的な合意にはまだ至っていません。
機内持ち込み手荷物の追加料金や、遅延補償の基準時間などが引き続き争点です。一部加盟国は、現行の3時間遅延補償基準を4時間に引き上げる案を支持しており、これは旅客保護の後退につながる可能性があります。
協議は2026年も続く見込みです。
元記事では、Ryanairが紙の搭乗券を受け付けなくする方針についても懸念が示されています。ポルトガル当局は、紙の搭乗券を持つ乗客を単純に拒否することはできないと警告しています。
2026年にヨーロッパを訪れる前に旅行者がすべきこと
2026年にヨーロッパ旅行を計画している人は、これまで以上に主体的な準備が必要です。特に重要なのは次の点です。
- 各目的地の入国条件を確認する
- デジタル渡航認証が必要かどうかを調べる
- 観光税や現地料金を予算に組み込む
- 需要の高い都市の宿泊ルールを確認する
- 罰金を避けるため現地の行動規則を理解する
- 航空会社の方針や旅客の権利に関する更新を追う
まとめ
ヨーロッパは依然として世界有数の魅力的な旅行先ですが、旅行体験はより規制的で、よりデジタル化され、そして多くの場合より高額になっています。2026年に導入される変化は、安全保障上の優先事項と、オーバーツーリズムへの政治的対応の双方を反映しています。
旅行者にとっては、十分な事前準備が不可欠です。新しい国境制度を理解し、追加費用を見込み、現地ルールを尊重することで、ヨーロッパ各地でより円滑な旅行が実現しやすくなります。
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